🎵『Is This Love』 Whitesnake (1987)
Is This Love – Whitesnake
(収録アルバム:Whitesnake (1987 album)/1987年)
作詞・作曲:David Coverdale/John Sykes
プロデュース:Mike Stone & Keith Olsen
リリース:UK 1987年5月18日
■ “この先も君と”を歌ったハードロックのバラード
「Is This Love」は、Whitesnakeがハードロックの荒波の中で一歩踏み込んだ“ラヴ・バラード”であり、80年代後半のロックシーンを象徴する一曲となった。
David CoverdaleとJohn Sykesの共作によって書かれたこの曲は、タイトルの問いかけそのものが“本当の愛とは何か”をストレートに問い、しかしそこに込められた熱量や決意が真摯だった。
80年代の“髪振り乱す”スーパーハードロックの時代にあって、Whitesnakeはこの曲で
「ギターが吼えるだけではない、歌が響き、そして拳が上がる」
というスタンスを提示した。
皮ジャンとレースアップブーツのロックンロールではなく、タイトなスキンジーンズのロックンロールとも言うべき姿だった。
■ 甘く、しかし強靭なメロディ
イントロのクリーンなギター、そこから静かに入るヴォーカル。
サビに至るまでの展開には、余裕と導線があって、暴力的ではない“構築されたドラマ”を感じさせる。
John Sykesのギターは本曲では音量を抑えつつも、その存在感を確実に刻んでおり、Davidの歌声が“問いかけるよう”に唱える中、Neil Murray(ベース)やAynsley Dunbar(ドラム)らのリズム隊がその背景を支えている。
また、プロデューサーのMike Stone/Keith Olsenが巧みに“ハードロックらしさ”と“ポップ・バラードらしさ”の境界をぼかしたアレンジも見逃せない。
この曲を初めて聴いた人にとって、「これはハードロックか?」と思わせつつも、最後には確実に“ロックの名曲”として耳に残る強さを持っている。
■ 疑問から誓いへ
歌詞にはこんな風な一節がある。
Is this love that I’m feeling?
Is this the love that I’ve been searching for?
この問いかけは、単なる恋心の確認ではなく、
“これからも君と歩いていけるか?” “この先もこの気持ちを維持できるか?”という覚悟の問いでもある。
当時のCoverdaleのキャリア、そしてWhitesnakeの状況を考えると、この曲は彼自身の“バンドとしての成功”だけでなく、“人としての愛”を歌った作品とも読める。
すなわち、“ステージの上の王者”と見られた立場から、“愛を選び、歌に変える男”としての姿がそこにある。
■ 今、Coverdaleが“終章”を宣言したという事実との結び付き
2025年11月、David Coverdaleは74歳にして、ついにステージからの引退を正式に発表した。
長年のツアー、健康問題、そして“最後の決断”として。
このニュースを受けて改めて「Is This Love」を聴き返すと、
“この歌はもう一度、君と向き合うために生まれた”
だけではなく、
“ありがとう、そしてさようならの前に”
というメッセージも含んでいるように感じられる。
Coverdaleが
“After 50 years-plus of an incredible journey … it’s time for me to call it a day.”
50年以上にわたる素晴らしい旅だったが……そろそろ幕を下ろす時が来たようだ。
と語ったその背景には、この曲のように“問いかけて、歌い、別れを示す”ロックスタイルがあったのかもしれない。
つまり、この作品は“80年代の名曲”というだけでなく、Coverdaleの“ロック人生のひとつの節目”としても再評価されるべきだ。
■ 総評:問いかけて、歌い、そして“愛”を示すロックの名作
「Is This Love」は、Whitesnakeというバンドの枠を超えて、愛を問うロックというジャンルの中でも頂点に近い位置を占める一曲である。
甘いメロディを持ちながら、ロックとしての骨格を失わず、
問いかける言葉を歌に変え、
そして今日、Coverdaleがそこから身を引くという現実の中で聴くと、
その重みはさらに深まる。
この曲を聴くたびに、
“問いかける勇気”と“答えを出す覚悟”が胸に灯る。
そして今、この曲は、ロックという舞台で
“ありがとう”と“さようなら”を同時に歌う歌になったと言っても過言ではない。
収録情報(改めて整理):
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アルバム:Whitesnake (1987 album)(Geffen/EMI, 1987)
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シングル:UKリリース 1987年5月18日
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クレジット:

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