🎸おじさんギタリストシリーズ ⑩ 世代ギャップが凄すぎる編
おじさんギタリスト、若手スタジオミュージシャンとの文化差に震える。
先日、あるアーティストのプリプロ現場に呼ばれた。
「ギターのニュアンスが欲しいんで来てほしい」と言われ、
おじさんギタリストとしての出番が来たわけだ。
しかしスタジオの扉を開けた瞬間、
そこには 若手スタジオミュージシャンたち がキラキラした顔で集まっていた。
見事に全員20代。
おじさん、急に姿勢が良くなる。
■① 若手、最初の15分で“曲の構造を全部理解”してしまう
ディレクター:「じゃあコード流しますねー」
若手ギタリスト:
「あ、大丈夫っす。聴いたんでいけます」
→ 15分で全セクション完全把握。
おじさん:
「え…イントロの後にサビ来るパターン? Aメロ戻る? あれ何小節?」
若手の脳の回転速度、すでにCPU違う。
■② 耳コピをAIにやらせてる
バックのパッド音の解析をしてると思ったら、
若手:「このアルペジオ、AIに投げたらTABできました」
おじさん:「TABできた…?」
若手:「はい。もう弾けます」
おじさんが昔、
カセットを巻き戻しすぎてテープ伸ばしてた努力とは何だったのか。
■③ トーンの作り方が“もはや理論”
若手:「この帯域ちょっと被ってるんでEQ削ります」
若手:「このピッキングノイズ、後で編集で消せますよー」
おじさん:
「ノイズ?…味やろ?」
若手:
「いや、これは“味”じゃなくて“誤差”ですね」
刺さるけど間違ってない。
■④ 若手、ペダルをほぼ使わない
アンプに直挿し、
後処理はエンジニア頼り。
おじさん:
ボード20kg。
(持ってきた時点で体力半分削られてる)
若手:「音めっちゃいいですね、そのペダル」
おじさん:「やろ?(腰砕け)」
■⑤ 若手のギターが全部“軽い”
スタジオミュージシャンのギターって軽量化されてることが多い。
若手「これ3kgないくらいです」
おじさん(レスポール):
「これは…8kg…あります…(震)」
若手:「大丈夫ですか??」
おじさん:「だい…じょうぶ……(目が死ぬ)」
■⑥ プリプロのスピード感についていけない
ディレクター:「じゃあ2テイク、はいまわしまーす」
若手:
テイク1 → バチ当て
テイク2 → フル正解
おじさん:
テイク1 → 体温上昇
テイク2 → 息上がる
テイク3 → 休憩入れる
ディレクター「ジェイさん、もう一回いけます?」
おじさん:「いける…ちょっと水飲む…」
■⑦ 若手の“褒めの精度”が異常にうまい
若手:「おじさんさんの音、芯が太いっすね。どうしたらそうなるんですか?」
おじさん:「昔から…この音で…(照)」
若手:「このニュアンスは真似できないです」
こんなん、泣くやろ。
Crowded Houseのイントロより刺さる。
■⑧ 最後はなぜか一体感が生まれる
若手:「また一緒にやりたいです!」
おじさん:「こちらこそ…(なぜか感動)」
時代も文化も違うけど、
“音楽が好き” という点だけは完全一致。
この瞬間だけ、世代差なんて全部溶ける。
■まとめ
若手は早い。軽い。賢い。
おじさんは遅い。重い。息切れする。
でもな、
若手もおじさんも、良い音出したい気持ちは同じ。
プリプロの帰り道、
「俺、まだやれるかな」
と少しだけ胸を張った。
そして家に帰って、
「若手すげぇな…」
とベッドで静かにバテて寝落ちする。
これが50代ギタリストのリアル。
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