🎵『Lessons in Love』 Level 42(1986)

Words & Music: Mark King / Rowland Gould
Album: Running in the Family(1986)
Released as Single: 1986
Produced by: Wally Badarou / Julian Mendelsohn
Label: Polydor Records

失敗の告白
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■ 明るく聴こえるのに、なぜか胸がチクッとする

この曲、
イントロが鳴った瞬間から
もう“勝ち曲”だ。

Mike Lindupのシンセ。
Phil Gouldのタイトなドラム。
そして、Mark King のスラップベース。

踊れる。
爽やか。
80sの象徴みたいな音。

でも、
歌詞をちゃんと追うと
驚くほど後ろ向きだ。

おじさんギタリストとしては、
派手さの奥に、ちゃんと本音を置いてくるあたりが Level 42 らしい。。

音は前向き。
言ってることは反省文。


■ 英語詩と和訳で読む「失敗の告白」

I’m not proud, I was wrong
「誇れる話じゃない。僕は間違っていた」
And the truth is hard to take
「その事実を受け入れるのは、正直つらい」

この出だし、
かなり珍しい。

謝罪から始まるヒット曲。
しかも、言い訳なし。


I felt sure we had enough
「十分だと思っていた」
But our love went overboard
「でも、愛は船から投げ出されてしまった」

overboard という比喩が効いている。
落としたのは、
誰かじゃない。
自分たちだ。


■ “Lessons” という言葉の残酷さ

All the dreams that we were building
「築こうとしていた夢はすべて」
We never fulfilled them
「結局、実現しなかった」
Could be better, should be better
「もっと良くできたはずだし、そうすべきだった」
For lessons in love
「それが“愛のレッスン”だったんだ」

ここ、
きれいにまとめすぎないのがいい。

反省しているけど、
もう取り戻せない。

lesson は、学んだあとにしか成立しない。


■ 家は建てた。でも、住んでいない

All the homes that we were building
「僕たちが建てていた“家”は」
We never lived in
「一度も住むことはなかった」

この一節、
おじさんになると
急に重くなる。

計画。
理想。
未来像。

全部“建設中”のまま、
時間だけが過ぎていく感じ。

……心当たりがありすぎて、
ちょっと黙る。


■ 「時間」を失う怖さ

If we lose the time before us
「目の前の時間を失えば」
The future will ignore us
「未来は、僕たちを無視するだろう」

このライン、
恋愛の話を超えている。

仕事でも、
音楽でも、
人生でも。

今を使わない人間に、
未来は優しくしない。


■ ベーシストとしての、どうしても言いたい話

おじさんギタリストとして、
 ベースの話もたまには…笑

Mark King のスラップは、
速い。
正確。
派手。

でもこの曲では、
感情を押し出すためのスラップだ。

テクニックを見せるためじゃない。
後悔と焦りを、
リズムに押し込んでいる。

若い頃は
「真似できない!」と興奮した。

今は
「この音で、この歌詞を歌うのが怖い」と思う。

……完全に、
音楽の聴き方が変わった。


■ まとめ

「Lessons in Love」は、
失恋ソングでも、
ダンスナンバーでもある。

でも本質は、
気づくのが遅かった人間の歌だ。

明るく踊れるのに、
歌詞はずっと後悔している。

おじさんギタリストとしては、
この曲を
「若い頃は踊って、
 年を取ってから静かに聴く曲」
と呼びたい。

Level 42 が
ただの“技巧派バンド”じゃないことを、
一発で証明した名曲だと思う。

Running in the Family(1986)

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