Fender Player Stratocaster

正直に言うと、若い頃はこのギター、少し遠い存在だった。
ストラトというだけで、どこか“ちゃんとしてる人の楽器”という感じがして、
自分にはまだ早い気がしていた。
でも今、改めて手にすると印象はまるで違う。
最初に感じたのは「軽さ」だった。
あれ、こんなに扱いやすかったっけと思うくらい自然に身体に馴染む。
長く弾いても疲れないことが、こんなにも演奏に影響するとは昔は気づかなかった。
そして今は「音」よりも「鳴り方」を聴くようになっている。
強く弾けば前に出て、弱く弾けば引く。
当たり前のことを、当たり前に返してくる。その素直さが妙に心地いい。
あの頃、体調が良かった時期に、3ピースのバンドでこれを使っていたことがある。
ギター1本で空間を埋める編成だったから、
音の厚みよりも、抜け方や間の残り方の方が重要だった。
このギターは、無理に前に出てこないのに、ちゃんとそこにいる。
ベースともう1本のギターの隙間に、少しだけ景色を足してくれる。
最初の1本としては、もっと気軽に触れるモデルもある。
派手ではないけど、長く付き合える1本。
気づけば少し長く弾いている。今の自分にはそれがちょうどいい。
