🎸 おじさんギタリストシリーズ#73 もうひとつ、バンドを作りたくなった 編

    バンドは、もうあるんだけど

    最近、ふと思ったことがある。

    もうひとつ、バンドを作ってみたい。

    いや、今もバンドはやっている。

    長年一緒に音を出してきた仲間とのスリーピースバンドだ。

    ギター二本とベース。

    昔からの付き合いなので、お互いの癖もよく知っている。

    誰かが少し前に出れば、もう一人が少し引く。

    何も言わなくても、次にどんな音が来るのか、なんとなくわかることもある。

    もちろん、いつもそううまくいくわけではない。

    長い付き合いだからこそ、遠慮なく意見を言い合うこともあるし、納得できるまで音を合わせることもある。

    それが楽しい。

    私にとって、このバンドは生涯続けていきたい大切な音楽活動だ。

    今さら、適当にやろうなんて気持ちはない。

    むしろ、50代になった今だからこそ、もう少し深く音楽と付き合っていきたいと思っている。

    それなのに、もうひとつバンドを作りたい。

    我ながら、欲張りな話である。

    ギターだって何本もあるのに、まだ欲しくなる。

    どうやら私という人間は、音楽に関してだけは、なかなか満足というものを覚えないらしい。笑


    上手く弾くことを考えない時間

    スタジオで演奏していると、どうしても音のことを考える。

    ここはもう少し抑えた方がいい。

    このフレーズは、少し後ろに置きたい。

    ギター二本の音が重なりすぎている。

    歌を邪魔していないだろうか。

    そんなことを考えながら弾いている。

    それは決して苦痛ではない。

    むしろ、そういう細かなところを詰めていくのが好きだから、今も続けている。

    レコーディングやセッションの現場でも同じだ。

    曲が少しずつ形になっていく時間は、何年やっていても面白い。

    ただ、最近になって、別の楽しみ方もしてみたくなった。

    例えば、誰かがコードを間違える。

    「あれ? 今の何?」

    「ごめん、違うところ押さえた!」

    「まあいいか、もう一回!」

    そんなやり取りをしながら、みんなで笑っている。

    演奏が途中で止まっても、別に困らない。

    誰かが入り損ねたら、最初からやり直せばいい。

    一曲終わった時に、全員で顔を見合わせて、

    「おお、最後まで行ったじゃん!」

    なんて喜んでいる。

    そんなバンドも、面白いんじゃないだろうか。

    私は長いこと音楽をやってきたけれど、最初から何でも弾けたわけではない。

    昔は、ただ友人と音を出せるだけで楽しかった。

    曲が途中で止まっても笑っていたし、何度も同じところを繰り返していた。

    もちろん、上手くなりたかった。

    でも、上手くなる前から楽しかったのだ。

    あの感じを、もう一度味わってみたい。

    少し、そんな気持ちになっている。


    ギターが10人いても、別にいいじゃないか

    普通、バンドを組むとなると、まず人数や担当楽器を考える。

    ボーカル、ギター、ベース、ドラム。

    必要ならキーボード。

    ギターは何人必要か。

    誰が歌うか。

    そうやって編成を決める。

    でも、今回考えているバンドでは、そんなことを最初から決めなくてもいい気がしている。

    そもそも、楽器の種類だって限定する必要はない。

    エレキギターでも、アコースティックギターでも、ウクレレでもいい。

    ピアノやキーボード、サックス、トランペット、トロンボーン、フルート。

    バイオリンやチェロなどの弦楽器も面白い。

    カホンやタンバリン、コンガといったパーカッションだって立派な参加楽器だ。

    ハーモニカでも、アコーディオンでも。

    もちろん、ここに挙げていない楽器でも大歓迎。

    音を出せるものなら、いろいろ試してみたい。

    ……さすがに何でもかんでも一度に鳴らしたら、収拾がつかなくなるかもしれないけれど。笑

    例えば、ギターを弾きたい人が5人いたら?

    5人で弾けばいい。

    10人いたら?

    ……10人で弾いてみようか。笑

    もちろん、全員が同じことを弾いたら、なかなか大変な音になるだろう。

    でも、そこは私の出番かもしれない。

    同じコードでも、弾く場所を変えたり、リズムを変えたり、誰かは少しだけ音を入れたり。

    初心者の人には、簡単なところを担当してもらえばいい。

    全員が難しいことをする必要はない。

    ドラムを叩きたい人が二人いたっていい。

    キーボードが三人いてもいい。

    ウクレレが何本も重なったって面白そうだ。

    歌いたい人がたくさんいたら、みんなで歌えばいい。

    そのうち、普段はロックバンドとは縁のなかった楽器を持ってくる人も現れるかもしれない。

    それぞれが自分の好きな楽器を持ち寄って、一曲の中で居場所を見つけていく。

    気がつけば、オーケストラみたいな人数になっていたりして。

    それはそれで、ちょっと見てみたい。

    ステージに30人も並んで、全員で一曲を演奏する。

    しかも半分くらいは、50代になってから楽器を始めた人たち。

    考えただけで、なんだか笑ってしまう。

    一番大変なのは、演奏よりも全員の予定を合わせることかもしれない。

    30人の50代のスケジュール。

    ……これは、なかなか手強いぞ。笑


    小学校の同級生に声をかけてみた

    そんなことを考えているうちに、ふと小学校の同級生たちの顔が浮かんだ。

    今もグループLINEでつながっている仲間たちだ。

    仕事の都合で、私は最近の集まりにほとんど参加できていない。

    以前、クラス会の幹事を任されていたのに、途中から友人に任せきりになってしまったことも、ずっと気になっていた。

    みんなとは、すっかりご無沙汰している。

    それでも、こうしてつながりが残っている。

    ありがたいことだと思う。

    そこで、思い切って声をかけてみることにした。

    これからのセカンドライフ、一緒にバンドをやってみないか、と。

    昔、楽器をやっていた人でもいい。

    今も続けている人でもいい。

    一度も触ったことがない人でもいい。

    歌うだけでもいい。

    何なら、見学だけでもいい。

    演奏する人だけが参加者というわけではない。

    録音しているところを見てみたい人。

    曲が出来上がっていく過程に興味がある人。

    楽器は弾かないけれど、みんなで集まるのが好きな人。

    そういう人がいても、きっと楽しい。

    小学生の頃には、まさか50代になってこんな話をするなんて思わなかった。

    あの頃、50代といえば、ずいぶん立派な大人に見えていた。

    実際になってみると、どうだろう。

    私は相変わらずギターを弾いているし、知らない曲を聴けば気になるし、楽器屋の前を通れば足が止まる。

    中身はあまり変わっていない。

    変わったのは、翌朝の身体の反応くらいだろうか。

    そこはもう少し、昔のままでいてほしかった。笑


    最初の一曲が、最後まで行かなくても

    もし本当に、そんなバンドができたら。

    最初は何を演奏しようか。

    これは少し悩む。

    私の好きな曲をいきなり持っていっても、みんなが知っているとは限らない。

    それに、せっかく集まるのだから、曲はみんなで決めたい。

    誰かが昔好きだった曲。

    学校帰りによく聴いていた曲。

    今でもカラオケで歌う曲。

    何でもいいと思う。

    「この曲なら知ってる!」

    というところから始めればいい。

    そういえば、
    大勢のミュージシャンが集まって一曲を作り上げた作品といえば、1984年のBand Aid『Do They Know It's Christmas?』や、翌1985年のUSA for Africa『We Are the World』がある。

    日本でも、1997年に小室哲哉さんを中心とした「TK presents こねっと」の『YOU ARE THE ONE』があった。

    それぞれに個性のあるアーティストたちが集まって、ひとつの曲を歌い継いでいく。

    ああいう光景は、見ているだけでも楽しい。

    もちろん、あちらはチャリティーという大きな目的を持った企画で、今回の私の思いつきとは話の規模も目的もまったく違う。

    でも、ああいう大人数での共演を、歌だけでなく楽器の演奏でもやってみたら面白いかもしれない。

    ギターが何本も重なって、ウクレレが入って、ピアノや管楽器が加わる。

    途中で誰かのソロが入ってもいいし、みんなで同じフレーズを弾くところがあってもいい。

    曲によっては、オーケストラのようなアレンジになっても面白そうだ。

    もちろん、最初からそんな大掛かりなことができるとは思っていない。

    ただ、想像するだけならタダである。笑

    そして、もし本当に始めるなら、初めて楽器を持つ人もいるだろう。

    ギターのコードをひとつ覚える。

    ベースで同じ音を繰り返してみる。

    ドラムで簡単なリズムを叩く。

    ウクレレで軽くリズムを刻む。

    それだけでも、曲に参加できることはある。

    私は必要なら、みんなが弾けるようにアレンジを考えたい。

    難しいところは簡単にする。

    弾ける人には、少し違う役割をお願いする。

    そして、みんなの音を重ねてみる。

    これ、結構楽しそうなのである。

    考えているうちに、もう頭の中でアレンジが始まっている。

    いかん。

    まだ誰も集まっていない。

    曲も決まっていない。

    それなのに、すでに音の重ね方を考えている。

    こういうところが、長年染みついた癖なのかもしれない。笑

    でも、最初の一曲が最後まで行かなかったとしても、私はそれでいいと思っている。

    途中で止まって、誰かが笑い出して。

    「もう一回やろう!」

    そんな声が出れば、それだけで次に集まる理由になる。

    今の私には、そういう音楽の時間も必要なのかもしれない。


    もうひとつの居場所

    今のスリーピースバンドは、これからも大切に続けていく。

    そこは変わらない。

    長年一緒に演奏してきた仲間との音には、ほかでは得られないものがある。

    あの場所では、これからも本気で音楽と向き合っていたい。

    その一方で、もうひとつ。

    誰かが初めて音を出しただけで拍手が起きるような場所があってもいい。

    昨日まで楽器を触ったことがなかった人が、今日は一曲の中で音を鳴らしている。

    それを周りのみんなが喜んでいる。

    そんな光景を、少し見てみたくなった。

    男女も年齢も、経験も関係ない。

    人数だって、最初から決めなくていい。

    小学校の同級生だけで始まるかもしれないし、そこから誰かの友人や家族が加わるかもしれない。

    気がつけば、知らない人同士が音楽を通じて笑っている。

    それも面白い。

    50代になって、新しいバンドを作ろうとしている。

    しかも、何人集まるかもわからない。

    ひょっとすると、誰も集まらないかもしれない。

    それはそれで、少し寂しい。

    いや、かなり寂しいか。笑

    でも、まだ何も始まっていないのに、こんなことを考えているだけで少し楽しいのだから、困ったものである。

    上手く弾くことを考える時間は、これからも大切にしたい。

    それとは別に、上手く弾けなくても笑っていられる時間も作ってみたい。

    両方あっても、いいんじゃないだろうか。

    さて。

    もし本当に30人くらい集まったら、どうしよう。

    とりあえず、練習場所を探さなければ。

    その前に、全員の名前と担当楽器を覚えられるだろうか。

    ……そこから練習が必要かもしれない。笑


    そして、noteで出会った皆さんにも

    ところで、この記事を読んでくださっている皆さんにも、ちょっと伺ってみたいことがある。

    もし、経験も年齢もバラバラな人たちが集まって、気楽に音楽を楽しめるバンドがあったら、どうだろう。

    昔バンドをやっていたけれど、仕事や家庭の事情で楽器から離れてしまった方。

    今も現役で演奏している方。

    若い頃、楽器をやってみたかったけれど、結局その機会がなかった方。

    そして、これから初めて楽器を触ってみようかな、という方。

    そんな皆さんは、こういう話をどう思われるだろうか。

    実は、まだ本当にやるかどうかも決めていない。

    今のところ、私の頭の中で勝手に音が鳴っているだけの話なのである。笑

    でも、せっかくnoteには音楽が好きな方も、昔楽器を演奏していた方も、いろいろな方がいらっしゃる。

    だったら、ちょっと皆さんの声も聞いてみたいと思った。

    例えば、ギターでも、ベースでも、ドラムでも、キーボードでも。

    歌いたい方がいてもいい。

    何なら、タンバリンひとつでもいい。

    いや、タンバリンを甘く見てはいけない。

    ちゃんと叩こうとすると、あれはなかなか難しいのである。笑

    住んでいる場所が遠くても、今は録音した音を送り合うことだってできる。

    スマホでも演奏を録音できるし、特別な機材がなくても参加できる方法はありそうだ。

    全員が同じスタジオに集まれなくても、それぞれの音を少しずつ重ねて、一曲に仕上げる。

    そんなやり方も面白いかもしれない。

    もちろん、実際に集まって演奏できたら、それはそれで楽しそうだ。

    演奏するだけでなく、録音やアレンジの様子を見てみたいという方がいてもいい。

    「ちょっと面白そう」

    「昔の楽器、まだ押し入れにあるんだけど」

    「楽器はできないけど、歌なら歌ってみたい」

    そんな声が聞けたら嬉しい。

    ただ、もし本当に実現するなら、ひとつだけ大切にしたいことがある。

    経験のある方には、これから楽器を始める方や、久しぶりに音楽に戻ってくる方とも、歩調を合わせて楽しんでもらいたい。

    もちろん、上手な方が参加してくれるのは大歓迎。

    いろいろな経験を持った人が集まれば、それだけ音楽の幅も広がると思う。

    でも、誰かの上手さを競う場所にはしたくない。

    一曲を最後まで弾ける人も、まだコードをひとつ覚えたばかりの人も、同じように笑っていられる。

    もし作るなら、そんなバンドがいい。

    私自身も、つい音のことになると細かくなってしまうので、まずは自分が気をつけなければいけないのだが。笑

    さて、現実的な話をすると、活動場所も日程も、演奏する曲も決まっていない。

    というより、そもそも活動するかどうかさえ決まっていない。

    見事なくらい白紙である。笑

    相変わらず海外出張も続いているので、仮に話が進んだとしても、すぐに何かを始められるわけではないと思う。

    だから、今回の記事は正式なメンバー募集ではありません。

    まずは皆さんに、こんなことを聞いてみたいのです。

    「もし、こんなバンドがあったら、ちょっと参加してみたいと思いますか?」

    「面白そうだけど、今は時間がない」

    「遠隔で録音するならやってみたい」

    「初心者でも本当に大丈夫なら興味がある」

    「演奏はしないけど、完成した曲は聴いてみたい」

    そんな感想でも構いません。

    もちろん、「こういうやり方なら参加しやすい」というアイデアも大歓迎です。

    コメントやDMで、気軽に教えていただけたら嬉しいです。

    今すぐ参加を決めていただく必要もありませんし、私も現時点では何もお約束できません。

    ただ、皆さんがどんなふうに感じるのか、ちょっと知りたい。

    そして、もし本当に形にすることになったら、焦らず、それぞれの生活に無理のないペースで、みんなで楽しい時間を過ごせたらいいなと思っています。

    ひょっとすると、noteで知り合った人たちと、いつか本当に一曲演奏しているかもしれない。

    演奏が終わって、誰かが「もう一回やろう!」なんて言っている。

    そんな光景を想像すると、ちょっと楽しみなのである。

    もっとも、まだ何も始まっていないのに、ひとつだけ心配していることがある。

    もし本当に30人も集まったら、どうしよう。

    ……まず、全員の名前を覚えるところから始めないと。笑



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